ハンコ
それはそれは、いい経験をされましたね。イジメられたのですか。ソレは素晴らしい経験をされたようで。いえね、世間ではあまり評価されないかもしれませんがね、まちがいなく素晴らしい経験ですよ。
ひきこもりも、ニートも、失業も、受験失敗も、なんて素晴らしい経験でしょうか。世間のヒトには笑われるかもしれませんよ、ええ、笑わしといてあげなさいな。私はね、わかってますよ。ソレがねとても素晴らしい経験で、人類にとっても財産てコトをね。
ささ、ハンコを押しておきましょうね。こんなにいい経験をされたんですモノ。この経験の欄に、しっかりハンコを押させて頂きますよ。素晴らしい、経験をしたコトを記しとくんです。
イジメられたのでしょう。イジメられる辛さを経験して、ソレを知るコトが出来たじゃないですか。コレであなたは、ヒトをイジメたい状態になった時でも、歯止めがかかりますよ。それどころか、イジメられてるヒトの気持ちも分かるようになったでしょう。彼らを助けるコトが、デキルようになったかもしれませんよ。ねぇ。
引きこもりもニートも、失業も受験失敗も、自殺したいと思うコトも、そんな経験をしたヒトは、人生うまく行ってないヒトに、やさしくなれるようになりますよ。こんな素晴らしいコト、ないじゃないですか。
その経験は、人類にとっての財産です。もしも人類が困った時、あなたは助けようとするでしょう。こんな素晴らしい財産はありませんよ、ええ、他にはありえません。
世間のヒトは、笑うかもしれません。いいんですよ、気になさらないで。彼らはまだ、その経験をしてないだけですよ。まだ、ハンコが押されてないだけです。じゃね、押しときますよ、ハンコ。あなたはコレで、またひとつ素晴らしい財産、存在になられたんですから。