じぶんずき
素人でも、それなりのモノが作れる。
でも、カタチとして残らない。
自分好きな欲求は高まるばかり。そしてみんな認められたい。
技術の進化によって、発表の場は増えた。そして素晴らしいモノが、ネット上に並んでいる。
でもそれは重さのない、電子的な存在。すぐに消えてしまう存在。
カタチにしたい欲求は、満たされていない。
才能を認めてもらいたい欲求も、充分に満たされているとは言えない。
電子書籍というのが、これから本格的になりそうになってきた。
出来ればそれぞれの立場の人が、損をしないように、得になるようになって欲しいと願うばかり。
とくに書店などが、煽りを食ってしまう可能性が大きいだけに、そこは何とかなって欲しいと思う。
全てが幸せになるなんてコトは、ない。確かにそうかもしれない。
でも最初の段階で、イメージしておけばそれに近づける。その最初というのは、今現在。
みんな自分好きだし、認められたい。能力もある。発表の場もある。でも、残らない電子の上のコト。
この要素を総合して、うまい方に向かえないだろうか。全てを混ぜて、うまい方に。
電子化される時代であるが、それが進むほどに、やはりカタチあるモノへのよりもどしは必ず起こる。
とすると、発表の場はネットでも、残しておくのは書籍などの存在するモノ。そうなるかもしれない。
絵に関して言えば、pixivというような、投稿閲覧出来るサイトがある。
このようなサイトで投稿されたモノを、実際に書籍化してしまう。
人気のあるモノほど大きく、あまり人気のないモノは小さく掲載する。
みんな自分好き。その本に自分の作品が載っているとすれば、買ってくれる可能性は非常に高くなる。
従来書店に並ぶモノは、プロがネタを作っていた。でもそこには、自分は載っていない。
もしも自分の作品が載っているとすると、それは特別な本になる。一生の宝物になる。
従来のプロが作る隔絶された世界でなく、もっと身近な商品になるコトで、新たな可能性は拓かれるように思う。
人気があり、プロ志向であれば、掲載されているページに連絡先を明記すれば、プロモーションにもなる。
実力があり人気がある作家であるコトは、掲載された絵の大きさを見れば、即座に分かる。
これは、仕事を依頼する側としても、分かりやすいと言える。
絵が好きなヒト、仕事を依頼したい人、自分の絵が載っている人が買ってくれる可能性は高い。
もちろん、著作権の関係から、既存の作品を題材にしたモノははじかれてしまう。
あくまでオリジナルで、それは制約にはなる。カタチに残るモノ。商品になるモノの定めなので、呑むしかない。
絵でなくても、音楽やそれ以外のモノでも、パッケージとして売れば面白いように思う。
みんなの支持が高いヒトほど、長い時間、多い容量で、発表される。
自分好きで、認められたい欲求は満たされていく。
たとえばファッションなどの世界は、先を行っている。読者モデルなんてまさに、自分好きで、認められたい欲求を満たしてくれるモノ。
自分が載っていれば買うだろうし、友達が載っていても買う。現実に成功例はある。
しかもそれをキッカケに、プロになっているヒトもいる。
これを、現在のネットの社会でもやっていけば、面白いカタチになると簡単に予想はつく。
書籍や、CDなどは売れない時代。それを救うのは、素人だと思う。
素人とプロの垣根なんて、無くなってしまうのがこれからの世の中。そう予想する。
素人の作品が掲載され、書籍化される。そして、プロもその中に入り込んでいく次の段階。
これで、全て解決する。CD屋さんも本屋さんも、苦しいかもしれないけど営んでいける。
自分好きで、認められたいヒトの欲求も満たせる。カタチとしてしっかりと残してもいける。
実際そうなるかはわからない。そうさせるほど私に、チカラはない。でもそこに欲求があり、必要があるなら、きっとうまくいく。
自分好きは、可能性。商品の中に、自分が入り込む感動。素人とプロの垣根のない未来。