うそ
本当は、思っちゃ無い。
求められて、仕方無しでやる。
作家はウソばかりつく。普通やありきたりから、抜け出そうと藻掻きながら。
たとえノンフィクションであっても、許される限りでウソをつく。
本当のコトは、全て普通かありきたり。埋没せずに、際立たせ、浮かび上がらせようとして、ウソを重ねる。
ウソは、一つの方向へ。
それは演出。目的は、破壊。
その役目の者は、固着した日常を、破壊しなければならない。
思っちゃ無い感じ方を捻り出し、舗装された従来を、陳腐と思わせる新たな道を作る。
そっちの道を歩きたい。惹き付けるイメージが、希望になり、モノクロの日常に彩りを加える。
生み出した時は、真っ赤なウソ。でも、それが産み落とされた瞬間から、まばゆく輝く。
生みの親でさえ、惹き付けられる、新たなイメージ。ありきたりが破壊され、その道もアリかもと、高揚させる。
そこまでの演出。日常でも可能な自己演出。
全く同じモノなのに。全く同じコトを、しているハズなのに。
とんでもなくつまらなかったコトが、とても楽しいコトに豹変する。
そんな大ウソなら、大歓迎。
時代の頭に、”こんな”が付いてしまうような、こんな時代。自己演出という小さくて大きい世界の豹変は、アリ。
色を失い、モノクロから、より暗く沈む状況なら、なおのコト自分で色を塗りたくって染め上げる。
悪循環から好循環へ。モノクロからフルカラーへ。つまらないから楽しいへ。自己演出が導いてくれる。
真逆に変換する最初は、一つの小さなウソ。それは古くから、知恵とも呼ばれている。ニンゲンの能力の一つ。
周りと一緒に沈むのは、能無し。知恵のあるヤツは、ウソの魔法を自分にかける。
どんな世の中が来ようが、その魔法を知っていれば、バラ色で楽しい世界に豹変する。
ウソは、知恵。深刻なマヌケ面は能なし。知恵のあるヤツは、いつでも楽しめる。「ウソ魔法!大転換!!」