えすかれーしょん

まぜる

まぜる

不純にしなければいけない。

社会に適合するように。

純粋は毒なので、混ぜて不純にしなければイケない。

純度が高ければ高いほど、モノというのは毒になるコトが多い。

モノゴトを考える時は、極力余計なモノを排除して、純粋なカタチにする。

純粋なカタチは、そのモノの本当の姿。本当の姿を見なければ、何も分からない。

分かる為には、純粋にする。

そこまではいい。下手な人間は、そこで終わりにしてしまう。そこで満足する。

でも上手なヒトは、ビジネスなどを上手く混ぜて、社会に通用するようにしてしまう。

その混ぜるメカニズムがよく分からない。なのでいろいろと、分析してみる。

まず社会は、経済を内包して成り立っている。ビジネスは大変厳しく、お客さんが選べるシステム。

嫌であるならば、買わなければいい。

これは良いモノを造ったと、自己満足しているニンゲンにとって、とても残酷で恐ろしいコト。

どんなに良くても、お客さんが選ばなければ、それで終わり。その現実が恐ろしい。

純粋なモノが出来たならば、そのあと選ばれないコトの覚悟をして、不純にする。

ビジネスの要素を付加して、残酷な商品化の世界に押し込む。

純粋を作る為に、あらゆるコトを排除する。自分を殺し、ストイックに精製を続けて出て来た答え。

お金に対する欲を入れるコトは、相容れない考え。お金のコトを考えては、出ない答えも沢山ある。

せっかく出てきた答えに、ビジネスの要素を入れてしまうコトへの抵抗感は、計り知れない。

それで社会とある意味隔離され、社会的に認められない場合も多い。

職人タイプの人間は、それで良いと、自己満足で成り立っている。でも、生きていかなければいけない。

それで多くは、その部分は人任せにする。それが現状のように思う。

でも上手いヒトは、そこを打破する。やっかみのような批判を浴びても、ビジネスを混ぜて、社会に適合する。

ビジネスというのは、欲望の中にある。でもそれだけでは成り立たない。

欲望だけでは、貧弱で華奢すぎる。本質が必要で、経済との両輪となる。

商品として選んでもらう為には、魅力的に見せる演出がいる。

それはヒトの心理にも関わる。相手に欲しいと思わせ、得をしたと思わせれば、演出は成功。

そこまでは、欲望は関係ない。まだ純粋のままで居られるので、職人タイプの人間でも抵抗はないハズ。

ビジネスにしなくてもイイので、魅力的に見せ、欲しいと思わせる演出までは、してもイイと思う。

演出といっても、そんなにパターンはない。希少性、期限、わかりやすさ、色彩の華やかさ、マネしたくなるなど。

これらを組み合わせて、もったいぶって欲しいと思わせるようにまでしていく。

メカニズムとしてはコレがほとんどで、そろばん勘定を加えればビジネスになると思うので、あとは好きにすればいい。

職人タイプで、純粋なモノを造っても、自己満足に終わらせてはモッタイナイ。演出をして、魅力を増すまではやる。

生活をしないとイケないし、社会に適合する必要もある。

混ぜるは、適合。純粋すぎて、社会と離れすぎれば正当な評価はされない。純粋と演出、そしてそろばんの両輪。

-えすかれーしょん