じゅんすい
たとえ捨て駒であったとしても。
その仕事に、プライドを持っている。
捨て駒の作業員達は、純粋にその仕事に対し、プライドを持っている。
原発で働く作業員のインタビューが、報道番組で流れていた。
最初は、とても理解が出来ない内容だった。ヤラセではないかとも、疑ってみた。
ただ、嘘はない。とすると、なぜだろう。
捨て駒にされているのが、気づいていないのだろうか。
それとも、放射線の危険性を、分かっていないのだろうか。
そう考えたが、どうもどれも違う気がする。とすると、導かれる答えは、予想外のモノになった。
彼らは、使命感を持ってやっている。そして現場に、プライドを持っている。
それは、放射線の危険性を考えないバカのフリをしてでも、遂行する意志。
捨て駒として、利用されていると承知した上で、それでもやり遂げるという強い使命感。
東電の経営陣の非人道的な考えなど、どうでもイイのだと思う。
その仕事にプライドを持ち、純粋に現場で働いている。
おそらく、今回のコトでその必要もないのに、自分を責めているのかもしれない。
その罪悪感からも、やらなければイケないという結論に、辿りついたのだと思う。
逃げてはいけないという、想いに駆り立てられたのではないかと思う。
被爆をしてでも、純粋にその仕事をこなす。下請けの作業員といえど、その意志はとても高尚と言える。
いや、現場の作業員だからこそ、妥協は許されない。甘えは許されない中で、揉まれてきている。
やらねばならない。作業員のそのコメントに、考えもしていなかったコトが、全て見えたような気がする。
純粋は、自身の意志。バカを演じても、捨て駒をも承知で、それでも原発に向かう。働き手が自分の心を、裏切らない為の、信念の行動。