うけみ
何もしなくて良い。
スイッチを入れるだけ。それで済む。
テレビのスイッチを入れる。受け身の姿勢で、次々有用な情報に満たされる。
ネットは、自らが率先して探し出すメディア。
その中でさまざまなモノ達と、出逢う。誰かが情報を残す。それを拾い、自分も情報を産み落とす。
乱反射するように、出逢い、その足跡はカウントされる。
そのカウントは集まり、より大きな力になる。最近ではテレビでも、ネットからの素材を使うようになってきた。
ネットは、実際の足跡。テレビの視聴率のような、抽出するサンプルとは違う。
もしもカウントがなければ、ただの素材。それが、より多くのカウントを稼ぐ素材は、出世し特別になっていく。
受け身のテレビとは、まるで違うネットの形態。まるで未知の生物のように、蠢いている。
まだ得体の知れない、というよりまだ、まるで決まっていないで蠢いている。ネット生物。
一人を一粒の光とすれば、テレビはとても強く輝いている。そしてネットはまばらに、所々強く輝く。
受け身のテレビは、もともと光り輝ける所に、ヒトが集まっていくスタイル。
ネットは、徐々に絡め取られるように、光が集まっていく。
より魅力的な素材と、そこに集まる人びとの光。それこそは財宝。
一人ひとりが財宝の時代が来る。見えなかっただけで、見えるようになれば、ヒトこそが宝石。
受け身のテレビでは、まだ財宝は番組自体。ネットになって、財宝がヒトだと知る。必要なのは、光と光を引きつける引力。