まえふり
唐突。
唐突すぎる。
前フリがなければ、唐突になる。
いきなり本題では、まだ準備が出来ていない。慣らさないと、その中に入り込めない。
いきなりでは、その世界を受け入れるコトが出来ない。
どんなモノでも世界が広がっている。ヒトの中に入って、脳が処理していく。
脳は、その世界を流れとして、受け入れていく。流れを受け入れ、理解して、更にはその先をイメージする。
脳のイメージ通り進むモノは、とても退屈となる。そこで脳は、それを裏切ってくれる展開をよろこぶ。
まずは前フリが流れを作る。脳はそれをもとにその先をイメージするので、それを裏切ってみせる。前フリがなければ、裏切りもない。
いきなり本題では、展開に面白みがない。高度な展開は、前フリがあって、それを大幅に裏切る本題があるモノ。
というコトは、前フリはあえて用意するモノ。そしてその前フリで、どれだけその世界に入り込ませるかが決まる。
クオリティが高ければ高いほど、その世界にのめり込める。
それを裏切った時の効果も、絶大と言える。
本題の他に、質の高い前フリも用意したい。何重にも、世界を構築して、伝えたい。
それで、他のヒトの脳により効果的に、伝えるコトが可能になる。
何重にも質の高い世界を、作り上げるのは骨が折れる作業。それだけに効果も高い。
脳が退屈を嫌う、とても優れすぎた機能を持っている限り、それを越える前フリや本題の構築も必要となる。いきなり本題では唐突で、本題だけでは退屈なだけになる。前フリこそ、高度な脳を満足させる、仕掛けと言える。