うけいれる
そうせざるを、えない。
逃れたい。でもそうせざるを、えない。
なすりつけて、何事もなかったように、逃げられるコトもある。それならイイのかもしれない。
ただ、粉々に砕けたコップのように、取り返しのつかない境遇に落ちれば、どうやっても受け入れるしかない。
受け入れざるをえない境遇に、至るコトがある。とても不幸。そう思うかもしれない。
でもそれでイイと思う。そこから始まると思う。
人の失敗を見て、あざ笑う。バカにして見下す、そんな幼い自分がいる。そのままで、人生を終わってイイのかと、自分に問う。
幼いまま、大人になり、年をとり、息を引き取る。それで満足を、死ぬ前の自分は、感じられるだろうか。
それはない。そればかりか何の為に、生きてきたのか、それも疑いたくなる。
そんなマヌケな自分には、別れを告げたい。自分は、そのままでは死ねない。
生きている内に、しなければならないコトがあるとする。
それは、おそらく受け入れるコト。どんなコトが起きても、逃げるコトをしない。正直に受け入れてしまう。
何でも受け入れてしまえる。その状態の自分は、他人をあざ笑うコトで、安心はしない。
バカにして見下すコトで、気休めなどにはしない。
その自分は、誰に対しても敬意を払う。痛みを知る者は、それが出来るようになると思う。
痛みは何度も襲い、自分を試す。としても、何でも受け入れてしまえる自分になっているなら、痛みがくるコトは分かっているので、そんなモノはへっちゃら。
その痛みを、丸呑みにしてしまえる。それがどんな苦しい境遇だろうが、平気で受け入れてしまう。
丸呑みに出来てしまうのが、受け入れるというコトだろう。
どんな境遇でも、受け入れてしまう。ある意味最強と思う。
苦しめようと思って、辛い境遇をもたらしているのに、受け入れられては、かなわない。
自分のコトばかりの、幼い自分。道のりは遠い。受け入れてしまう、自分までの道。どんなヒトにも、敬意を払う。そんな自分。
まだまだ途中、そう感じる。死ぬまでの、あっという間のあいだに、どれだけ近づけるだろうか。
生きて苦しい境遇と出遭い。逃げたくても、受け入れざるをえなくなる。
生きている内にやっておくべきコト。敬意を払い、受け入れるようになる、そういう自分に辿り着くコト。まだまだ、あまりに遠い。