わな
コトバは、消えて無くなる。
ただし、文字になったコトバは、ずっと残り続けてしまう。
声なら、消えて無くなるので、あいまいでイイ。
ただ、文字は残るので、ハッキリと確認出来てしまう。
概念やモノに、つけた名前のコトを、コトバという。
ただし、そのコトバが、そのモノや概念を的確に捉えて、名付けられているとは限らない。
的確であったとしても、モノや概念は、色んな要素を持ち、広がりを持つ。
声はあいまいさを残すので、まだその要素や広がりを許してくれる。
ただし、文字はハッキリとし過ぎて、要素や広がりを許さない。
広がりや、要素があるというのに、その一切を切り捨ててしまう。
文字ではとても不十分。不十分な伝達手段と、認識したい。
文字だけがすべてと考えると、融通が利かなくなる。
とても、小さな世界になる。広い世界なのに、文字がすべてでは、世界が小さくなってしまう。
文字の世界はナニも伝えない。ほとんどを切り捨てている。それを知った上で、文字を使いこなす。
世界は広がっている。文字や情報は、その一部を伝えた気にさせるだけの道具。
文字や情報に、あまりに重心を置いてはイケない。そこまでのモノではない。
それよりも、広がりを意識したい。一つ一つはもっと広がっている。もっと色んな要素がある。
補足、補充を充分にして、初めてコトバはこの世界を表現できる。伝える為に、充分補充していきたい。