きず
ナニかをすれば、傷がつくコトもある。
悪いコトをしても、良いコトをしても、傷はつく。
良いコトをしたからといって、無傷でいられるという保証はない。
どちらかといえば、本当に良いコトというのは、自分をスリ減らし傷つくコトが多い。
悪いコトをしても良いコトをしても、つく傷。その傷は、そのあと意味を持ってくる。
傷の痛みによって、行動は制限される。傷によって、戒められ守られる。
傷がなければ、起こしてしまうような危険からも、傷があるコトで回避される。
戒めと、お守り。
ダレかの代わりに、痛みを受け傷つく。傷を受けても、やめない。受け続ける。
良いコトというのは、ダレかの代わりに、身に受ける傷。
それにより、ダレかが癒される。見返りなどいらない。誰かが癒されているという現実が、尊い見返りになる。
傷は罰であり、救いの結果できる痕でもある。ヒトのタメにたくさん傷ついたヒトは、それだけ救ったという印を残している。
その救いの痕は、褒め称えられるべき、納得の痛み。
ひと言で傷といっても、戒めや罰、救いのしるしなど、さまざまな意味を持つ。どれも大切で、それによりヒトは次の行動に移行出来る。
傷はそのあとの、自分の行動を変えてくれる。ヒトは、さまざまな傷によって、たくさん救われている。