よりどころ
より所があれば、とても落ち着く。
人それぞれ、いや、あらゆる生命がより所を求める。
生きていくために、より所は欲しい。
かけがえのないモノ、すべてより所と言っていい。
たとえば、水。空気。太陽。食べ物。日常的には、何も意識していないかもしれない。
それでも、本当はより所にしている。本当はより所と、確認して欲しい。
精神的なより所も欲しい。疲れた時、はぐれた時、ゆるめて溶け込ませてくれる存在。
踏み出す時、逃げ出すわけにはいかない時、信じて見守ってくれる存在。
欲しいより所はたくさんある。
色んなより所に囲まれて、このひとりの自分は、生きている。
あまりにもより所など、気にとめていなかった。
より所は、ともすると都合の良い、そしてその時欠けてしまっている、とても必要がる、自分を構成するパーツ。
欠けてしまっている自分のパーツは、とても必要がっている。
欠けて、それを探しさまよって、揺れ出す。生きている限り、みんな揺れている。
それでより所を、いつも必要がっている。探している。
充分にある時には、気にもとめない存在。それがより所。
揺れてから、始めて染みる、より所の要素。建造される自分を、無意識の領域で構成する、それがより所という存在。
偉大なモノは、とても身近にあるのかもしれない。そして自分の中にも、いや自分はそれで構成されているのかもしれない。
欠けている自分を、救ってくれる身近な存在。それがさまざまな、より所という、ありがたい存在。。