多分分かる世の中の事

〆切り

追い込むの巻

夕焼け小焼けで日が暮れる。子供たちは、それぞれの家に帰るだろう

日が暮れてまで、外では遊べない。子供の頃はそうだったろう。日が暮れるのは、子供にとって〆切りのようなモノ。遊びの〆切りは、太陽が沈むまで。だんだんと暗くなっていく。感覚的にも、今の遊びの継続はむずかしいと感じる。とても自然に切り上げられるだろう

大人の〆切りは、日が暮れるようなもの。ただ、あまり感覚的ではない。自分で追い込んで追い詰めて、うだうだとやる。それでも〆切りは守れない。いつの間にやら時間は勝手に過ぎていく。特にハードルを上げるほど、それに見合うモノは出なくなる。時間ばかりが過ぎていくのは当然だろう

夕暮れで子供が帰るのは遊びの切り上げ。大人の〆切りは、切り上げる作業ではなく、作り上げ探し当てる作業。出ない時は出ないというのは、当然かもしれない。それでも出さないといけないのが、大人の辛い所。〆切りがなければ、更に出てこない。仕方がないので〆切りを作り、追い込んでいく

出る時は出る。なんの苦痛もなく、サクサク出てくる。そしてその方がイイモノが出てくるのだろう。もしかすると追い込むコト自体が、マチガイなのかもしれない。と思って、のんびりすれば出てくるかと言えばそれも違う。その時もまるで出ない。日が暮れるように、時間は勝手に過ぎていく

ヒドイ物が出来る。〆切りに追い込まれて、振り絞ったモノはまるでレベルに達していないヒドイ物。それもアリかもしれない。空振りがあるのは仕方がない。みんな空振りを沢山している。みんなホームランは打ちたいけど、沢山空振りをしている。空振りに罪悪感を持ちつつ、ホームランを狙っていくのがイイように思う

夕暮れと共に帰り支度。〆切りと共に、仕上げ作業。ヒドイ出来なのは、本人が一番分かっている。それを味合うのも重要な経験。大人の〆切りは、すごく苦い。みんな罪悪感と共に、世に送り出す。全部ホームランは打てない。その事実も知っていた方が良いのかもしれない。ホームランを狙いすぎるのは、まだまだ頭が子供なのかも。そこは割り切って大人になってイイように思う

2009年10月4日〜10日までのトップ3をわたし自身が選ぶコーナーです。 1位 あんぜんけん 2位 ちつじょ 3位けんさくでした。お読み頂きありがとうございます

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