変化の巻
時代とともにいろんな物が変化する。そう思いがちだけど、案外に変化はしていないのだろう。人は移り変わるけれども、物事の本当の部分は変わっていない
役者は変わる。時代を引っぱっている人は変わっていく。大きな流れは変わらない。これは茂木健一郎さんのポッドキャストを聞いて思った事
8年くらい前のポッドキャストの内容。茂木さん自体は、現在と大して変わらない。言ってるコトもほぼ同じと言ってイイ。ただ、植草さんの手鏡の話しが出て来たりとやはり現代とは違う
茂木さんの怒りの矛先は、あの頃も今も変わらない。今日同じコトを言っても、違和感がないだろう。それで聞いている内に昔ではなく今と錯覚を起こしてしまう
錯覚の中で、当時の人が出てくるので、驚きとがあり、すぐに修正される。そうだ、これは8年ほど前の音源だと。その驚きはとても不思議な感覚
それで、人だけが変わるんだとわかった。茂木さんの怒りの矛先が変わらないというコトは、世の中は大して変わっていない。それなのに、人はどんどん変わっていく
そんな事を思うと、まるで茶番のように見えてくる。人だけが入れ替わり立ち替わり移っていくけれども、世の中はまるで変わらない。人だけ移り変わるだけのコントを見ているよう
これほど真剣に怒り、嘆き、祈っているのに、世の中はうんともすんとも動かない。おそらくは昔から、大して変わらないんだろう。どの時代に生まれていたとしても、人自体は同じようなモノ
時代に関係無く、人は翻弄され抗っていく。時代時代に、茂木さんのような人が怒り、同じように憂いていたのだろう。茂木さん自体はこの時代だけだが、同じような人が居たコトは想像出来る
時代という箱の中で、人だけが翻弄されまくる。役者は変わっていくが、やっているのは同じようなコト。そう言えなくなりだろうか。とすると、何か見えてくるような気がする
まるで同じお芝居を、演者を変えてやっているような。この時代の公演をみんな演じているだけ。自分の時代が特別だと思いたいけれど、案外大昔から同じ演目があったのかもしれない
それでもこの時代の公演を、一生懸命演じ続けないといけない。少しでも良い舞台にするために。この時代の茂木さんは、また怒り出すだろう
それでも世の中は変わらない。そんな世の中のために、何度でも怒り続ける演者がいる。自分も何かを担っているのだろうか、この時代の舞台で。そんな事を思いながら、時代を見てみたい
世の中は変わらないと言っても、全く変わらないというコトでもないだろう。少しずつは変わっていく。とするなら、より効果的な演技をしなくては。台本はないけれど、心が教えてくれる。心のままに動けばいい。とするなら、心こそ台本か。案外生まれる時に、その台本を心の中に入れて来たのかもしれない。その台本通りに心が動いているとすれば、それはそれで不思議な感覚。運命的なね
2007年6月3日〜9日までの週間トップを発表します。1位なだらか 2位 3位該当無しでした!!