工芸品と美術品の違いについて、考えるの巻
<工芸品は、繰り返し。くり返されるほどに、洗練されていく。美術品は、創造物。初物である事が多い>
さて、また厄介なテーマを選んでしまった。厄介でありながら、どうでも良い。別にそんなモノに答えを求めていないよという声を無視して、今日も考えてみたい。美術品・・・・・・・・・・・・
まず美術品。美術品はどうして美術品となりうるか。これは見る人が美術品だと決めれば、美術品になる。どんなモノでも美術品になりうる。思ったよりも、幅が広い存在。感じさせる・・・・・・・・・・
何かを感じさせるコトが出来れば、美術品。全てのヒトではなく、ただ一人であっても、何かを感じさせれば美術品になる。美術品の条件は、感じさせるコトで良いように思う。工芸品・・・・・・・・・
工芸品はどうだろう。工芸品というのは、その地のニオイのする製品。その地元で造られるモノ。別の場所で造られれば、工芸品とは言えなくなる。まずは地元の製品と言うのが条件。売り物・・・・・・・・
更には売り物である事。工芸品である限り、売り物でなくてはならない。であるなら、同じ製品を作る必要がある。工芸品は、同じ製品を何度も何度も作っていく作業。熟練・・・・・・・・・・・
同じ作業をくり返す内に、熟練していく。工芸品は、同じモノを何度も何度も造るので、その技術が熟練していき、完成度は高まっていく。継承・・・・・・・・・・・・
更にそれを継承していく。何代にも渡って、継承されていく物。熟練された物を、次の代に受け継がせていく。その時間軸も、工芸品の価値を高めていく。一点物・・・・・・・・・・
美術品を造ろうとして造る時は、基本一点物。工芸品とは違い、美術品は基本一点物。美術品は、全身全霊をかけて、一点物を造る行為。新たに世の中に生み出す行為。割り切る・・・・・・・・・
工芸品は、ある程度の割り切りがある。新たにこの世に生み出す訳ではない。もう何度も何度も生み出されたモノを、また生み出す行為。改善や改良はあるだろうが、基本的には同じ物。簡略化・・・・・・・・
割り切りの中には、簡略化もある。何度も同じモノを造っていく。そして製品として売り出す中で、割り切って簡略化もする。お客さんが必要でないモノは、割り切って捨てていく。研がれている・・・・・・・・
割り切りがある分、工芸品の方が研がれている。無駄が省かれている。これに対して美術品は、無駄が省かれているとは言えない。一点物なので、無駄が入ってもおかしくはない。違い・・・・・・・・・
美術品と工芸品の違い。それは何度も何度も同じモノを造るか。それとも一点物か。そこが最大の違いだと思う。工芸品は、同じモノを何度も造るから、その良さがある。美術品も、一点物だからこその良さがある。それを今日の結論として、締めます
工芸品は、繰り返し。くり返されるほどに、洗練されていく。美術品は、創造物。初物である事が多い
そうか、工芸品と美術品てそんな違いがあったんだね。確かに工芸品て、同じモノを数限りなく造っていく。それだけに、完成度はどんどん増すし、洗練されていく。美術品の場合、作り手の能力に依存しているね。作り手がどれだけの能力を蓄積しているか。それによって、その出来って変わりますね。うん
それじゃ明日。明日は『出会う旅』というタイトルで、人生について考えます。おたのしみに!!