えすかれーしょん

ろうぼく

ろうぼく

ずっといる

ヒトよりも、長い命

老木は、ヒトより長く生き、ずっとそこに居る

長く生きるというのは、どういうコトだろう

植物なので、動くコトは出来ない

ずっと同じ所にいる

長い間、同じ所にいて、風景の一部になる

ヒトにとっても、ずっとあるモノとして、認識される

木は、動かない。ずっと同じと思わせる

岩や、山などと同じように、そこにずっとあるモノ

生命でありながら、岩などと同じ

そこで見守ってくれているような、イメージを持つ

例えばお地蔵さんは石で出来ている。自分が生まれる前からそこに居て、自分が死んだ後もそこに居る

そういう、見守ってくれる存在として、老木も位置づけられる

より所であり、動きすぎる人間にはない、”いつでも”がある

動かないのが良い。いつでもそこに行けば逢える

動かないので、信頼が出来る。安定感を感じる

周りは変わっていくが、木は少しずつしか変わっていかない

それが安心感を生む

景色の一部でしかない。でもその一部に対して、ほんの少しだけ心を通わせている

いつも通り、変わらないという感心感を、そこから得ている

一人で生きているようで、まわりのモノから、いろんなモノを貰って生きている

もしもその存在が無くなれば、埋まらない喪失感を感じる

そこにいなければイケないモノが、もう存在しない

他のモノで埋まるワケがない。動いてはイケない存在

老木は、時代をいくつも超えて存在する

その老木が無くなるコトは、その時代も失うと言うコト

いくつも前の時代と現代を、繋げてくれている

ひと繋がりの歴史を、体現している。それが老木

ヒトよりも長いものさしを持っている。そのものさしは、想像もつかない昔にまで、ヒトを届けてくれる

老木は、失われたモノを蘇らせてくれるんじゃないかな。ヒトにない安定感もあるし。存在するだけでも、より所になれるんだな

-えすかれーしょん