え
描きたい
なんで描く
何でヒトは、絵を描くのだろう
絵を描く。そこにあるモノを、コピーする行為
自分だけが見る。それを経て、ヒトと比べ合う
どれだけ、正確にコピー出来たか。比べるほどに、コピーの能力が分かる
絵は誰でも判断出来る。体力以外で、比べるコトが出来るのは、絵が最初
絵のうまさが、体以外での競争の始まり
その能力は、誰でも評価が出来る。どれだけ同じで、どれだけ違うか
役には立たないが、競争の根源で、技術の根源であり、知の根源なのかもしれない
ヒトと比べるようになってからは、それでいい
では、最初に描いたヒトは、どんなだったろう
おそらくそれは無意識。描くというより、跡
歩いた跡が残る。それが最初。そして、手の跡。泥を手に塗り、判を押すように手形をとる
その時は当然のコト。そしてなんでもないコト。でも、残っている
時間を越えて残っている。残すという行為の最初だともいえる
いずれ消えてしまうが、消えるのを見て、より長く残したいとも、願うようになったと思う
洞窟の壁面につけられた手形は、その願いの結果が生んだように思う
絵というのも、最初は自分のコピーを残したかったのかもしれない
自分の手に沿って、木の棒で土の上に線を引く
自分の手が上手に残せる。そうやっているうちに、手に沿わなくても描けるようになる
ヘタクソだとは思うが、自由でよりオリジナル
それが、ヒトの創造の原点で、自由の始まりかもしれない
いろんなモノを、ヒトと比べながら描いていく
そこで、方式や道具も改良される。より上手に描く方式、描きやすい道具探し
そうして、ヒトは描くようになったのだと思う
芸術という役に立たないモノが、文明の中で廃れないのは、原点だからかもしれない
競争、技術、自由、創造、自分を残すという、いろんな原点がそこにある
原点を抜いてしまえば、その上に乗っかっているモノは、全て崩れ去る
抜けないパーツ
芸術が無い世界は、おそらく人間であるコトを、感じられない
動物ではあるが、人間ではない
知を感じるコトは出来ない。なぜなら、原点を失っているから
描くコトによって、人間になれた。動物から、ヒトになれた
ヒトは描く動物。自分を残し、自由に世界を創造する
描くコトによって、枝分かれしたのかもしれない
ヒトの領域に
知の蓄積も、そこが原点。時代を越えて、引き継がれる
寿命以上の蓄積を得て、次に伝えるコトが出来る
絵を描くというのは、人間の一番の知的な行為
動物から、ヒトに変わる重要な分岐点
絵は、原点。いろんなコトが、そこから一気に吹き出した。役に立たないが、ヒトである為に、描くという行為が必要