きず
ポンと投げかける。
ぼかした否定。
ぼかした否定を投げかけて、傷をつくる。その傷から、より良いモノにしていく。
チームで動く時、どうしてもうまく伝えられない。
ハッキリと伝えれば、相手をイヤな思いにさせてしまう。曖昧にすると、伝わらない。
でも良い物は、つくらなければならない。
ハッキリとした指摘ではなく、問題がそこにあるという、ボワっとした否定。
みんな良いモノを造りたいという、方向性は同じ。そして造り出す能力もある。
能力があるヒト達は、能力を活かしたい。あまりハッキリと言うのは、そのヒトたちの能力を活かす場を失わせてしまう。
あくまでボワっと、そして否定。つまりは問題があるというコトの提示。
良いモノになるコトを阻害する問題が、そこにあるコトを否定によって伝える。
ボワっと否定された所は傷になり、傷ならば治す必要が出てくる。
みんな治す能力を持っているヒト達。傷をつくって良いモノに、繋げていく。
みんな問題があるのは、薄々感じている。まだ、良いモノでないコトは分かっている。
そこにポンと投げかける。
やっぱりそこだよねと、思うヒトも多いハズ。
まずは傷をつくらないと、何事も始まらない。
治す能力があるヒトが、動くのは傷がある時。
治療法はつけずに、問題があるコトだけを伝えて、そこに傷をつける。
傷は治療点。チームでやる場合は、治療点を示すコトが、動き出すキッカケになる。
良いモノになるコトを阻害する治療点を示し、キッカケを作る。
治療点を治療し続けるコトでしか、良いモノは生まれてこない。
治療点を分かるヒトがいて、治療出来るヒトがいる。
中途半端なモノでも、ある程度のモノなら成立する。
でも、その先を目指す時は、問題点を傷として進めるしかない。
どれだけ治療を積み上げてきたか。その数と質で、良いモノかどうかも決まる。
その前に立ちはだかるのは、人間関係。やはり、立場や先輩後輩というのは、ついて回る。
あまりに治療点に目が行きすぎて、相手を蔑ろにしては、うまく進まない。
相手も、出来るヒト達。もしくは出来るヒトであるほど、ノウハウを持っている。
そのノウハウを否定するのではなく、100%活用する為に、ボワっとした否定に留めておく。
キッカケ作りという、最初の段階もチームであれば、不可欠。
バラバラの方向性の能力を、一つの方向性に向かわせる為に、まずはキッカケを作る。
その後で、具体的な治療に入る必要がある。
それぞれバラバラの能力というのは、大切なコト。そのチカラ達を集中させるコトも必要。
その為に、ぼんやりとした否定を投げて、キッカケを作り方向付けに必要性を示す。
チカラを合わせ、それぞれの気になる治療点を、治していく。それが、良いモノをつくる、最短で最善の道。
傷は、キッカケ。みんなそれぞれの能力。治療点という目的を示し、チカラを集中して良いモノに近づける。チーム内での争いは、無駄でしかない。