おと
空間を埋める。
時間も埋めていく。
音は留まれない。変化しながら広がっていく。
その作用は、時間と空間に作用する。
空間を構築する一要因。
音をうまい具合に配置するコトで、その空間は見事に収まる。
逆に音を配置すべき所で欠いてしまったり、余計な音で埋めてしまうと、空間の収まりは悪くなる。
空間は感情を乗せてくれるので、収まりが悪いと感情が遮断されて、イヤな心持ちになる。
空間を構成するには、音の配置というのが何より大事だと言える。
空間自体は、何も無い場所。ここを光が通れば視覚で、音が通れば聴覚で捉えるコトになる。
視覚の場合、モノに変化がなければ同じ情景が続いていく。でも音は、留まれない。
ずっと同じ音を流すというのも、不快なだけ。音は変化しながら流れるのが、その特性。
つまりその空間を彩りながら、次々と変化させていくモノ。
音にしか構築出来ない、世界がある。
時間と空間にこれだけ張り付いて、作用するモノは、他には無いように思う。
空間は埋まるコトを許し、時間はいつでも流れる。その特性にピッタリとハマっている。
音は消えていくモノなので、片付ける必要がないのが、ラクで良い。
逆に、余計な音が空間を埋めてしまう欠点もある。
せっかく感情を乗せていたのに、余計な音で空間を汚されて、台無しにしてしまう。
音は自由すぎる為に、必要であるならば、余計な音を遮断するコトになる。
空間を一つの絵画とすると、適切な所に、適切な表現で彩っていくコトを求められる。
そして余計なモノが入り込まないように、遮断していくというコトになる。
音の世界は、誰でも入り込めるからこそ、調和が求めらるというコトだと思う。
調和が保たれた上で空間を埋めるコトが、感情を揺さぶる良い作品になると言ってイイ。
音は、自由。空間を埋めていくので、調和が求められる。なるほど音楽とは、調和の上に成り立っている。