いったりきたり
一回では辿り着けない。
またふりだしに、戻される。
行ったり来たりしながら、ホンモノになる。
一度辿りついたと安心する。でもまた、引き戻される。
自分の中では辿りついたと思ってるが、まだホンモノではない。
何度も何度も行ったり来たりしながら、定着して行き、ホンモノになっていく。
何度も戻るのは大変な苦行。時間も沢山掛かってしまう。出来れば一回で済ませたいモノ。
でもやっぱりそれは無理なコト。一回では済ませられない。
何度もやる毎に、足りなかったモノに気づき、そこが補完されていく。
薄っぺらい状態から始まって、立体的に頑丈に仕上がっていく。
そこまでいけば、もうどんな状態であろうと対応が出来る。
繰り返しである行ったり来たりというのは、無駄な行為ではない。
一回で済む方がラクで優れているように位置づけられるが、それでは華奢すぎて脆い。
何度もくり返しやった方が、その度に強くなる。一回より、行ったり来たりの方が強い。
結局めんどくさい作業というのが、必要なのかもしれない。
ラクをしては、何事も得られないのかもしれない。
今日生きているコトが無駄に思えたとしても、それは血となり肉となり、立派に蓄積されている。
派手ではなく、とっても地味。明るくはなく、とっても暗い。ラクではなく、とっても苦しい。
繰り返し繰り返しで、辿り着ける。
一度で辿りつけるゴールは、ニセモノなのかもしれない。
行ったり来たりは、愚かではない。ホンモノのゴールに近づく為の、必要なプロセス。もっと行ったり来たりしよう。