えすかれーしょん

おうごん

おうごん

道が閉ざされる。

その次の道を、探す。

黄金の道は閉ざされる。その後、銀色の道を目指す。

その道も閉ざされて、ありきたりではない本物の道に、辿りつく。

誰もが知っているコトが、一般化。一般化されている道は、黄金に輝く。

黄金に輝いている道しか、最初は知らない。それだけと思っている。

当然自分も、黄金の道を進めると思い込んでいる。

みんなそう思っているので、そこは混み合う。その結果、その道は閉ざされてしまう。

次に銀の道を進もうとする。そこも閉ざされ、途方に暮れる。

でも、黄金の道も、銀の道もありきたりな道。世界としては、とても狭い。

道が閉ざされて、世界が広がる。自分から探すようになって、世界が始めて見えてくる。

用意された狭い世界では、何も考えずに、それなりに済んでしまう。

その狭い世界への道が閉ざされると、自分が動かなくてはいけない。でも、それで世界が広がる。

今までの世界の構造が、見えるようになってくる。表側も、ウラ側も、全体像が見えてくる。

黄金の道を進むのが良いのか、それともより世界を知るコトが良いのか。

現在はいろんなコトを、知るコトはとても容易。

でも、知る必要性というモノが、不充分。知らなくても済んでしまう。

知るコトへの誘い。それが道が閉ざされるというコトかもしれない。

不足しなければ、動かない。満たされてしまえば、動く必要はない。

黄金の中に居るあいだは、何もしなくて済む。黄金は、堕落。

ありきたりも、堕落。

と考えれば、不足こそ幸福。閉ざされるコトこそ、幸福。

うまくいかなくなって考える。今までとは、違う道を。それを考えざるを得ない。

それは堕落とは反対の、飛躍。

道が閉ざされて、飛躍するコトが出来る。安住の地を追われ、自分のチカラで動き出して、飛躍する。

文明と共にヒトは堕落して、文明が硬直して、そこから追われたモノが飛躍する。

やがて文明が、立ちゆかなくなると、飛躍したモノ達の時代になっていく。

次の文明のために、準備されている。道を閉ざされたモノ達は、その為の礎。

道が閉ざされるヒトが、増えてきているように思う。そろそろ次の文明に、切り替わる頃かもしれない。

黄金は、堕落。文明にも寿命があり、新陳代謝をくり返している。閉ざされた絶望は、新たな文明のはじまり。

-えすかれーしょん