たちむかわぬもの
これほど困難な、時はない。
やったとして、うまく行く保障など無い。
困難な時に、以前の状況に逃げ込み、立ち向かわない者。
電力不足はとても深刻。
さらに原発を止めるようになれば、さらなる危機的状況が襲いかかってくる。
その困難な状況の中、どうするのか。
最近になってテレビ報道を中心として、おかしな論調が出てきている。
菅総理が、急にストレステストを言い出した。という、おなじみの論調。
これはテレビ局が急に言い出して、すべての局で言われているコト。
すべての局の見解が一致するというのが、とても不可思議。
考えれば、原発に携わるのはとても大きな企業で、テレビ局にとっては大スポンサー。
経済界の団体となれば、あらゆる番組のスポンサーで、テレビ局はその存在を無視出来ない。
さらには、制作費削減。震災後ACのCMでわかるように、スポンサーが付かない実状。
報道であっても、経済団体の言うコトは、聞かざるをえない。
不審に思ったのは、九州電力やらせメール問題を、報道している時。
本来ならそのインチキを追求するはずが、なぜだか菅総理がストレステストを言い出したにすり替わっていた。
これはフジテレビで、そのあと他の局も同じ論調になっていった。フジだけならまだ分かる。
でも、他の局まで同じ論調になり、九電のインチキを追求しなくなるのは、明らかにおかしい。
憶測だが、経済団体が何らかの圧力、お願いをしたと考えるのが、一番シックリいく。
経済団体の考えも分かる。私が問題にしたいのは、立ち向かわないコト。
困難から逃げて、電力問題を根本から考えないコト。
たしかに、原発を稼働すれば、電力問題は解消する。でも本当にそれでイイのか?と、経済団体には問いたい。
大きな企業も最初は、困難に立ち向かっていた。その企業が小さい時は、困難から逃げなかった。
それなのに、企業が大きくなるにつれ、困難から逃げるようになった。
難しいコトは、すべて下請けに押しつけ、出来なければ残酷に切り捨てる。
日本の技術が優れているのは、生きるか死ぬかの中で、逃げなかった下請け企業のチカラ。
もしも技術大国でいたいのならば、逃げてはイケない。
安易な解決策で、その場をしのぐコトは出来る。でも、技は磨かれない。チカラはつかない。
困難から逃げては、日本の最大の強みである、技術力が失われる。
すべての原発を、即座に止めろと言うのではない。それは現実的ではない。
でも、原発以外のエネルギーの開発を、本格的に進めないなら、それは疑問。
あらゆる可能性を書きだし、科学者や技術者は、その現実化を目指すべき。
大きな企業は、そのバックアップをして、困難を乗り越えるべき。
大企業の仕事は、テレビ局に口利きして、安易な方向に世論を操作するコトではない。
困難があればそれと向き合い、新たな高みを目指す。それが企業、科学者、技術者、職人の務め。
今求められているのは、その地上の星達の、大活躍。安易な考えで、その星の輝きを曇らせてはイケない。
原発はしばらくはしょうがない。でも、新たなエネルギーシステムも構成しないとイケない。
守りと攻めと、両方必要。大企業や政府は、その手助けをして、邪魔はするべきではない。
立ち向かわぬ者は、安易。困難を乗り越えた者だけが、より高みに辿り着ける。未来をつくるか、蹴るのか。