たずさわるもの
陳腐になる。
越えていく意識を失えば、衰える。
携わるモノは、越えていく意識を持たなければ、そのモノは衰えていく。
確かに先人は素晴らしいモノを、もたらしてくれた。
尊敬するべき存在。とはいえ、であるからこそ、その素晴らしいモノより素晴らしくしなければイケない。
それは、受け継ぎそれに携わるモノの務め。
尊敬するべきモノを、持ち上げ偉大なモノにしてしまう。
それは人間特有の、宗教的な行為。大きく絶対の存在にして、それにすがってしまう。
その偉大な存在になったモノに、携わるモノは権威を持ち、そこに住みついてしまう。
権威は持ち上げられ、居心地の良い場所を作る。居心地が良すぎて、そこに居座る怠け者が出てくる。
尊敬すべき先輩も、受け継ぐ後輩も、対等。
より良いモノを探しだそうとする、純粋な研究者。現状を越えていく意識を持つ、同士。
そこに権威も、偉大さも必要ない。邪魔になるだけ。
何千年時を隔てても、探求し続ける、対等な同士。
現状に飽き足らない、素晴らしいモノをさらに越えていこうとする、強欲な一研究者。
素晴らしいモノを学んだ時は、同時に越えられる方法に、想いを馳せる。
権威の居心地の良さに怠けて、”そのまま”に寄りかかるのは、衰退。ヒトがしてしまう、よくある間違い。
ま、そこまで堅く考えなくても良いのだけれど。ともかく対等になって、スタートする。持ち上げられて埃をかぶった存在から、同じ土俵に。
携わるモノは、越えるべき。偉大さも権威もどこにも要らない。対等に純粋に探し続け、さらに素晴らしいモノにするだけ。