しぼる
とても楽しい。
広がっていくから。
一つに絞るコトで、その一点から全方向に広がっていく。
自分が居る場所が、原点ゼロ。
そこに留まり、一つのコトに絞れば、全方向に広がり出す。
同時にいくつかをしようとすれば、焦点がブレる。曖昧になり、以前のヒトはどうしていただろうと、マネで済まそうと考えてしまう。
他にもやるコトがあるので、カタチを取り繕わなければイケない。そこで、とりあえずマネておく。
一つに絞り込んだらどうだろう。やるべきコトは一つだけ、とするとどうなるだろう。
まずはマネる。以前や、他のヒトはどうやっていただろうと、確認はする。
でも、そんなコトはすぐに終わってしまう。やるコトが無くなってしまう。
一つに絞るコトで、マネだけでは収まりが悪くなる。もっとないかと、他の道を探り出す。
世界はその一点から、360度の方向に広がっている。
今までのヒトの道を無視して、全方向を見渡せる。
すると、そのモノがなんなのかという、本質もおぼろげながら見えてくる。
沢山のコトを同時にやろうとする時には、まるで見えてこない光景。従来のヒトの積み上げを、すでに越えている証拠。
何かをしようとする時、どうしても専門の場所を作ってしまう。
この場所というのは、良いようで実に曖昧。何をするかというのが、明確ではない。
場所を作れば、上手く進んでくれるのではないかという、甘い考え。ブレてしまう。
場所ではなく、何をするか。そしてそれを絞り、そのひとつだけを任せる。
一つに絞られれば、従来を越え、全方向に可能性を広げられる。
専門の場所を作っては、マネ止まり。その場所に集められた者達は、まごまごしながら、責任のかからないマネを選ぶだけ。
なんとか本部、なんとか庁、全部いらない。何をするかだけでイイ。
具体的な方針か、テーマ。それだけでイイ。それに絞り、どちらに向かうかを、想い描いていく。
それはとても楽しいコト。マネはつまらない。マネなど取り繕って、責任を果たしたフリをする無責任。
内容もマズイし、本質が分からないままなので、楽しくない。
どんなにへんぴと思える所でも、そこから全方向を見渡せば、新しい道も見えてくる。
余計を捨てて、絞るコト。遠回りのようで、かなりの近道。やって来なかった可能性に、気づくコトが出来る。
絞るは、定めるコト。原点を定めぬままに、フラついては見えるモノも見えない。みんな見えぬまま、流されているだけ。