おさきに
譲る。
譲れない、自分に気づく。
お先にどうぞと、ヒトに譲る。
それが出来ない。つい自分が自分がと、せっかちに動いている。
そこまでする必要はない時でも、染みついてしまった癖は、なかなか変えられない。
自分が、先に行きたがる。
他に譲るコトを、どうしてさせない。そこに、張り詰めた自分が居る。
のんびり肩の力を抜けばいいモノを、強ばって許さない。
あまりに厳しく、融通が利かなすぎる。
せっかちではなく、のんびりの自分もこさえたい。のんびりなら、お先にどうぞと言える。譲れる。
強ばった肩の力も抜け、大きく深い呼吸になる。
何に対して、自分はそこまで、融通を利かせられないのだろう。
おそらく譲るコトが、損だと信じている。
いつでも得をしていないと、気が済まない。目先の得に、全てが巻き込まれている。
目先の得を捨て、目先の損を拾う。それだけで、楽になる。
あえて、自分がしてこなかった、損を拾うという行為をしてみる。
本当に損をするなら、しなくてもイイ。ただ、さほどの損でなければ、拾ってみる。
お先にどうぞ。損はするが、ナニかが洗われ、晴れていく。たまには、それもイイ。