えすかれーしょん

おとな

おとな

偽る。

フリをしている。

大人であると偽っている。本当はフリをしているだけ。

子供と、どれほどの違いがあるだろう。

たしかに、子供に比べれば、自分を抑えられるようにはなっている。

衝動的な気持ちも、大人になるにつれ、薄れる。

とはいえ、気持ちが無くなったのではない。欲求は、子供の頃と同様に存在する。

子供がやって楽しいと思うコトは、大人でもそう思う。

子供が分からないコトの中には、大人でも分からないコトがある。

その時、大人は分かったフリをする。分からないのに、分かっているそんな大人を演じる。

世間の目を気にして、大人は大人のフリをする。

それはズルさ。大人のズルさと表されるモノ。

なぜ、ズルくなる。確かに、自分を良く見せようとする、側面はある。

側面のもう一つに、そうでなければいけないというのも、隠れている。

本人はそうなりたくなくても、求められる。そこに、ズルさが生まれてくる。

どんな時も、ズルさというのはもの悲しい。ウラ側に、とても悲しい要素をもっている。

能力があって、衝動を抑える自制心も持つ。それが大人。それを求められる。

例外は許されない。

それほど子供と変わらなくても、演じなければいけない。大人のフリを求められる。

大人は、演じる。それはズルさ。そして、本当の姿では許されない者の、悲しいあがき。

-えすかれーしょん