けんじゃ
動かない者。
じっと、見守るだけの者。
賢者は、動かずに見続ける者かもしれない。
動いている者は、その場その場の確認に追われる。
動いていては、考える時間もない。
動いていない者は、ジックリと考えるコトが出来る。その場を冷静に判断するコトもデキル。
もしかすると、植物が一番賢者かもしれない。動かぬ岩が、賢者なのかもしれない。
賢者の知恵を、お借りしたい。
動かぬ者が、何を見て何を考えてきたのか。
岩はその身に刻みつけて、それまでの長い旅路を教えてくれる。
植物は、まだヒトが知らない知恵を、秘めている。
動かない者は、ないがしろにされる。その中の知恵も、ないがしろにされる。
本当は、賢者かもしれない。
年をとるにつれ、体は動かなくなる。寝たきりのお年寄りは、ほとんど動けない。
動けない者ほど賢者とするなら、寝たきりになったお年寄りは、賢者と言える。
その知恵を、お借りしたい。
カラダは動けなくなっても、じっと見て、いろんなコトに想いは広がる。
賢者の知恵をお借りするか。それとも、ないがしろのままか。賢者は今も、じっとしている。