かりもの
危うい。
まだとても危うい。
中国の経済はまだ借り物。とても危うい。
中国の労働力はとても安い。その上で、世界の工場に成り得た。
労働力の安さと、優秀な能力で、世界の工場になり、とても発展している。
急速な発展と共に、強い力も持つコトになった。
ヒトというのは、力を持つと傲慢になり、横柄になるモノ。中国もそれに沿っている。
中国は出遅れた国。つい最近まで、人民服を着て、みんなが自転車を交通手段としていた。
その中国をおそらく、中国人は嫌だったに違いない。その生活から決別する為に、無我夢中で働いているのだと思う。
その結果、力を得た。そして、最近の中国は変わり始めてしまった。
その力を後ろ盾に、傲慢さが表面化してきてしまった。これはある意味仕方のないコトかもしれない。
でも、まだ中国の発展は、借り物。技術も日本のモノをベースにしている。
決して自前ではない、借り物の技術。それはとても危うい、貧弱な土台。
現状は、中国の通貨が安く、労働力も安いので保っている。
もし、中国の通貨が上がったらどうなるだろう。高い労働力の中国人を使って、モノを作るだろうか。
おそらくは、他のもっと安い労働賃金の国に、生産は移っていく。
その時に、自前の技術ではない貧弱な根の中国は、保つだろうか。
急速な発展はまるで嵐のように吹き荒れ、中国だけが経済成長を続けている。
でも、もし生産拠点が他に移ったら、中国には何が残るだろう。それはまるで津波のように、後は残骸が残るだけ。
中国はまだ借り物の上に成り立っている、今はまだ傲慢に振る舞える時ではない。
傲慢になるのは、ゼロから自前で産業を作りだして、他の国とも渡り合えるようになってから。
まだ傲慢になれる時ではない。
中国はまだ危うい。ここで間違えれば、津波のような、酷い未来が待つコトになる。