えすかれーしょん

引き継がれているか。

そこから引き継がれているか。

根から、引き継がれているだろうか。

ヒトには寿命があり、いつまでも生きてはいられない。それにいつも健康でいられる保障もない。

そこでヒトは、いろんなモノを次のヒトに引き継いでいく。

その時に、根まで引き継いでいるだろうか。

うわものは、みんな引き継ぐ。ただ、根はなかなか見え辛い。

見えないが、根が一番重要なモノ。それがどれだけ深く張るかで、強靱さは決まる。

根が深く張っていれば、少々風が吹いても揺らがない。

とすると、引き継ぐ者の務めは、引きつぐ前よりも根を深く張ることと言える。

もしも根を張るコトを引き継がなければ、代を重ねる毎に、根が貧弱になっていく。

上物だけ発展しても、根が貧弱になれば、脆くなり質も変わっていく。

根が貧弱になった段階で、上物もカタチを保てない。引き継ぐ時は、根を引き継いでいく。

ただ、根から腐っている可能性が無いワケでない。その場合は、根を取り除きそれ以上の根を新たに張らせる必要がある。

腐ってる根を引き継いでもしょうがない。やはり腐っている根は、全て取り除く。

ただ、腐っていると言っても、それはそれなりに上物を支えてきた根であることに違いはない。

その上物を支えらるだけの、新たな根を作って支える。

根は見えない所にある。見ようとしなければ、まるで見えない。存在しないように、思わせる。

なのでないがしろにされるが、欠かせない存在。

引き継ぐ時が来たら、その見えない根を、意識したい。根は一番大切なモノに、直結している。根が見えれば、ほとんど全てを把握することが出来る。重要なのは根。見えない、でも絶対に必要な根。

-えすかれーしょん