けしき
見えない。
そこからでないと見えない。
その景色は、そこからでないと見えない。
高い山に登る。登らなければ、そこからの景色は見られない。
苦労して登らなければ、そこからの景色を、その気分で見るコトは出来ない。
辛い思い、嫌な思いをして見る景色。そこから、見える景色は特別。
高い山に登らなくても、見えてくる景色がある。
ヒトの景色、そして自分の景色。
それはヒトの真の姿。そして自分の真の姿。
あまりにも、マヌケな自分。それは、立派に見せようとして背伸びをしている、小さすぎてマヌケな自分。
ヒトに対しても、立派なヒトだと思っても、案外そうでないコト。大したコト無いと思っても、凄いヒトだったりするコト。
世間の見方、常識、概念がどれだけイイ加減か、そこの景色からしか見るコトは出来ない。
ヒトの真実、自分の真実。長い間生きて、そこでしか見られない景色をたくさん知り、やっと見えてくる。
その景色は、自分でその身を置いて、苦しまなければ見るコトは出来ない。
景色は、山の上から見るモノばかりではない。その都度その都度、見えてくる景色は、変化していく。
その時その時の景色を、シッカリと留めたい。その景色から目を背けてはいけない。せっかくの真実。山登りをして、景色を楽しまないなんてコトはない。苦労したのなら、シッカリとそこでしか見られない景色を、心に刻みたい。