せいたいけい
ヒトはどうだろう。
ヒトは、その中に入るのだろうか。
ヒトは、生態系の中に入るべきだろうか。
それともヒトの生活は、生態系と切り離してしまった方が良いのだろうか。
ヒトの営みの一つに牧畜がある。牧畜は生態系とは切り離されたモノ。
食料を得る為に、ヒトが隔離した中で、家畜を育てている。
畑や水田も、隔離した中で野菜や米をそだてている。これらは自然とは切り離されている。いわば不自然の中にある。
では、海から獲るモノはどうだろう。一部を切り取った養殖も無いワケではない。
でも、養殖では全てをまかなうコトが出来ない。
とすると、海のものは切り取ってヒトが独占するわけにはいかない。
家畜や野菜なら、切り取ってヒトが独占することも出来る。でも海のものはそうはいかない。
海は、繋がっていて、影響し合っている。一部を切り取るようなコトは不可能。不自然は作れない。
ならば、自然の中で獲らせて頂く、ほか無い。
海の中の生命も、連鎖して生き抜いている。このバランスを壊すようなコトを、するべきではない。
ヒトがあまりにも獲りすぎれば、いや、まるで獲りすぎ無くても、バランスを壊す時は壊す。
あくまでバランスを壊さないように、注意と、心がけで固めなくてはいけない。
好き勝手獲ってしまうような漁では、バランスが崩れ、生態系が壊れてしまう。
自然のモノを獲らせて頂く時は、遠慮もなくてはならない。
ある程度、獲っていい量を。もしくは根こそぎ獲らないようになど、配慮が欲しい。
まったく獲らないという選択肢も、それほど良いとは思えない。
海の生物たちがその中で、他の生物に食べられながら、存在している生態系。
いきなり、一種類の生物をヒトが捕らなくなれば、生態系はバランスを崩すことになる。
ヒトに代わって他の生物が補食するコトになるだろうが、それならばヒトが食べるのと変わらない。
または捕食されないような、大きくて強い生物なら、その種が増えてバランスを崩していく。
自然の中で、ヒトも漁をしているならば、生態系の中にいると考えてイイ。
その時に、生態系のバランスをいかに壊さずに、その恵みをもらうコトが出来るか。それを考えたい。
それには知恵がいる。知恵のない行動は、とってはいけない。知恵を使って、遠慮して、配慮して、頂戴する。
生態系を守らなければ、それはいずれ自分たちにマイナスとして、跳ね返ってくる。それだけは避けたい。獲りすぎるのも、獲らないのも、生態系を壊せば、台無しになってしまう。