まよい
もう出ている。
答えは、もう出ている。
答えはもう出ているのに、迷わされる。
カードが二つあるとする。ひとつが、自分が得をして、他の多数が大損をするという内容。
もうひとつが、自分が損をして、他の多数が得をするというモノ。
答えは決まっている。自分が損をして、他の多数が得をするカードに、決まっている。
自分の中で、その答えは突きつけられる。その答えに決まっている。
でも、実際そのカードが2枚出されたら、とても迷う。頭では分かっていても、揺らぐ。
自分が損をして、他のヒトが得をするカードを選んだあとも、試されている。
自分が損をして、他のヒトが得をしていても、他のヒトが礼の一つも言ってくれるとは限らない。
それで平気と思えるか、試されている。
自分が見返りを求めて行動しているのか、求めていないのか、試されている。
これだけしてあげたんだから、このくらい返してくれたって良いと、期待している自分がいる。
見返りがなければ、自分は何もしないのだろうか。
そんなコトはないと言いたいが、とてもそこは怪しい。
カードが二つ並べられている。どちらを取るか。それは本当の自分を映す、真実の鏡。思っている自分と、実際の自分のギャップは、とても大きい。そう気づかされる。