うきぐさ
便利すぎる。
とても便利すぎる世の中の中で、暮らしている。
便利になるほどに、それが失われた時のショックは大きくなる。
便利なモノに、不具合が生じた時、途端に慌てふためき出す。
何もない、ゼロの状態に慣れていない。そればかりか、ゼロの状態から現在の状態までの、途中が抜けている。
まるで浮き草のように、便利な世の中はただ浮いているだけ。
何も知らずに、その浮き草の上で生活している。
様々な要因で、この便利な世の中が、ゼロに戻る可能性はある。
そうなった時、大半の人は呆然とするだけ。その現状を嘆き、わめき散らすだけ。
それは起こりうるコト。にもかかわらず、高度化する便利さに、さらに依存してしまう。
まるでそれが絶対のモノのように、思ってしまう。
この便利な世の中は、盤石ではない。そればかりか、どんどん華奢になっているように思う。
必要なのは、ゼロになっても立て直すチカラ。不測の事態にも、備えておく心構え。
便利なモノ一つ失っても、すぐ立て直せるように、シミュレーションをしておきたい。
意外に、身近に起こってくる問題。この高度な浮き草の世の中、すこしずつでも、ゼロにまで根を伸ばしたい。
この便利すぎる世の中は、どちらかと言えば不自然。ゼロになっても立て直すチカラを、身につけておきたい。