こきゅう
急ぎたくなる。
とても急ぎたくなる。
頭の中はバーチャル。
そのバーチャルの中で、時間はすっとばされる。
それでとても急ぎたくなる。
ただ、カラダは呼吸している。現実に生きる、全ての生命は呼吸している。
一定のリズムを刻み、そこから抜け出すコトは出来ない。
呼吸に合わせて、少しずつ変化するコトしかできない。
呼吸により、一区切りがつけられる。呼吸の度に、少しずつ新しくなっていく。
その速度でしか変化出来ない。頭はとても急ぎたがるが、体は呼吸の速度でしか、対応出来ない。
しかも呼吸で変われるのは、ほんのわずか。さらには、思い通りに変われる保障などない。
この頭と体のズレ。
それが、生きる難しさのような気もする。それが現実の重さのような気がする。
頭の中では、とても簡単でとても軽いモノ。でも、現実になった段階で、それは崩れていく。
体はとても重く、融通の利かないモノ。そのカラダと、どう付き合っていくか。
最速で、呼吸。最速の区切りが、呼吸で、そこでの変化を超えるコトは出来ない。
体は重い。それでもカラダなりに、懸命に生きている。
脳に合わせるか、体に合わせるか。それならば、体に合わせるしかない。
脳には限界はないが、体には限界がある。カラダは合わせたくても、脳について行けない。
体に合うように、ゆっくりと生きていくしかない。とても急ぎたがるが、あえてゆっくりと。それが自然の生き方。