えすかれーしょん

のこ

のこ

戦争の子と平和の子がいる。

戦争の中で育った子は、戦う為のルールの中にいる。

平和の中で育った子は、日常と、その先の未来に苦しむ。

戦争というのは、異常な状況。その状況下で、ルールはとても単純で、従属的。

平和というのは、それほど穏やかではなく、ただ未来がたくさんあると言うだけ。

平和が続くほどに、形式的になり、ヒトは物のように、カンタンに処理されるようになる。合理的の中に、ヒトも組み込まれていく。

戦争の子に、平和の子の失望など分からない。物のように処理され、無価値とされる失望感。

平和の子には、戦争の子の絶望など分からない。すぐそこに、死がある絶望感など分からない。

戦争の子の、安っぽい命。平和の子の、安っぽい存在。どちらにしろ、どうやら安っぽいのは共通らしい。

戦争と平和ではなく、安っぽさからの打破をしたい。安っぽくし過ぎる。

おそらく自分を高価値にしたいが為に、その結果、逆の側の命や存在が安っぽくなってしまう。

自分本位過ぎて、結局安っぽくさせている。高い価値にするのは、他者。それで命や存在は、より尊くなる。

ヒトが自分のコトしか考えない限り、戦争だろうが、平和だろうが、安っぽくなるだけ。

戦争の子も、平和の子も安っぽくなっている。まるで違う環境でも、安っぽさだけ同じ。

考え方だけが、そこからの脱却をさせてくれる。他人本位、それで尊い存在に、変わっていける

-えすかれーしょん