ほかん
足りないモノを、補完したくなるのは、ニンゲンの能力。
全てが揃ってしまっているモノは、自分が入り込むスキマはない。
欠けているモノは、埋めたくなる。
完璧なモノを作った上で、何を欠けさせるか。
欠けさせる位置をズラしながら、効果的な場所を探し出す。
欠けさせたら、自力で埋めるまで、ジックリ待つ。
自分が全て知っているからと言って、手を出してしまったら何の意味もない。
さらに、正解でないモノでも、思いもよらないモノを埋めようとするかもしれない。
それはそれでとても楽しい。
何かを発想したい時には、あえて欠けさせてどう埋めるか考えるというやり方も、出来る。
欠ける、もしくは破綻させて、それを成立させるために、どう補完するかを考えていく。
何も良い考えが出ない時は、破綻させる。
まずはムチャクチャにして、それを補完して成立させる。
それで思いもよらない、素晴らしい答えが出てくるコトもある。
大変だけれども、何も出ないよりはマシ。
破綻は可能性を秘めているコトであり、ヒトはそれを埋めていくのがとても得意。
欠けさせて、破綻させて、その人に全て任せる。
任されたヒトは、その答えを探し、迷っていく。
迷いながら答えを見つけて、それがチカラになっていく。
そうしてヒトの世の中は出来上がってきた。なので、まずは欠けさせるコト。
そして、補完するまではジックリ待つコト。それでヒトは、その中を埋める答えに、出逢うコトが出来る。