ぐち
その愚痴の中に、真実は隠されている。
愚痴を聞ける立場にいれば、世の中が手に取るようにわかる。
それはナニものにも換えられない、財産。
愚痴を聞いて、へぇ〜そうだったのかと、気づくコトがよくある。どんな説明より、ストレートに入ってくる、生の心情。
愚痴の中で、世の中が廻っている。
まるで気づかなかったコト、その愚痴で、世界がパッと開けて見えだしてくる。
愚痴はナゼ、それほどわかりやすく、すぐ溶け込んでくるんだろう。
それはそのヒトの見たそのままの世界の、さらにそのヒトが消化したものだから。
そして、苦しみのコトバであるので、共感しやすく、肩肘も張らなくてイイので、とてもラクでもある。
とすると、ヒトにナニか説明をする時など、愚痴のやり方も使えるかも知れない。
見たままの世界を、感情で消化し、苦しんでいる表現で伝えれば、伝わりやすいかも知れない。
丁寧に教えられても、意外にアタマには入っていかない。
そんな時は、愚痴というやり方も、あり得るかも知れない。
愚痴はうんざりさせる一方で、さまざまなモノを見せてもくれる。
受け取り受け流しながら、利用すれば意外に使えるかも知れない。愚痴、少しだけ、耳を傾けてみたい。