のたまもの
自分のこのチカラは、自分だけのタマモノと言いきれるか。
優れたチカラがあったとしても、100%自発したチカラとは、言い難い。
たとえば自分が強いと、ふんぞり返っているライオンがいたとする。
そのマヌケは、キバに頼り、しなやかで大きな肉体に頼りながら、誇らしく振る舞う。
ライオンはライオンなので、確かにとても強い。ただそれは、その種を越える強さとちがい、その種ゆえの強さ。
からみつく種のルーツから、抜け出すコトは、不可能。そのワクの中で、悦にひたるだけ。
逃れられない、めんめんと続いてきた、生き続ける営み。
目先だけの判断で、チカラに溺れてしまう。
ヒトもおそらく、ふんぞり返るライオン。しかも、ホントによくふんぞり返る。
これからの未来にも、ふんぞり返る後輩が出てきて、当然過去にもふんぞり返る先輩が腐るほどいて、そして今、自分もそのマヌケの一員。
チカラは、先人からの恩恵。託された、想い。
自分も、めんめんと続く、命の担い手。一翼を担う、責任を持っている。悦にひたるも、他人をバカするもほとほとムダ。
チカラを磨き、命を磨き、次に託していく。それがその種のチカラになる。その一員として、勤め上げてみたい。