おうりょうと
そのままポケットに入れた途端、横領という犯罪になってしまう。
なんとか迂回させて、犯罪にならないようにカタチ作る。
それが、下部の団体をたくさん作り、お金を流していく天下りのシステム。 それで、大っぴらに横領が出来る。
この国のひとつのカタチ。ごまかしきれない事実。
だとしても、少々気になるのが、この大々的な横領のシステム、官僚に出来はしない。そこまでの勇気は、彼らは持っていない。
では、何でココまでの天下りのシステム、横領が蝕んだのか。そこだけが、欠け墜ちてしまっている。
勇気が無くても出来る、それを可能にしてしまう欠け墜ちたパーツ、それはおそらく"田中角栄"。
足りないパーツは、比較対象。自分たちより、よっぽどカネまみれで、あくどい存在、その大悪党がいれば、罪のカンカクは薄まる。
勇気が無くても、出来る。当の田中角栄氏は逮捕され、それでもシステムは残り、自民党や官僚に受け継がれる。
大悪党の陰で官僚は、今の天下りのシステムを、完成させていく。
田中角栄氏逮捕後も、バブル崩壊まで金権政治は、はびこる。一人で、10億、20億、100億も動かす政治家も、存在してしまっていた。
それと比べれば、官僚の天下りは、小悪党。罪悪感の感じ方は鈍っていく。
ただ、バブル崩壊後、大々的な金権政治は、ペースダウンして弱体化して表舞台から消える。
そうなると、比較対象で目立たなかった天下りが、極端に目立ちだす。
官僚は従来通り進もうとする。ただ、もう大悪党はいない。官僚がやる横領こそが、国民にとって悪党で負担になっている。
もう、変わらなくてはいけない。ただの横領だと、意識を持たないとイケナイ。
一度走り出したシステムを、止めるコトは官僚には無理な話。かといって政治家にも、期待しづらいのが悩ましいトコロ。