はざまに
アメリカ以外の国がおこした戦争は、どうやらすべて侵略戦争というしかない。
領土を拡大したい、そのタメの侵略戦争をどこの国でもやっている。そしてやられている。
アメリカは特例。そう、とても特殊。アメリカだけ沢山のクニの出身者で、構成されている。
もしも領土拡大をすれば、そのクニの出身者からヒビ割れ、アメリカは粉々に崩壊する。
アメリカも領土拡大の欲求は持っている。ただ、崩壊したくないので、選択肢から抜いているだけ。
アメリカも領土拡大の欲求を持っているというより、その欲求の源をたぐり寄せれば、“クニ”という認識自体に、それがあると言っていい。
”クニ”自体に、支配と領土拡大をしたくてしたくてたまらない欲求が、縫い込まれている。
クニは支配のシステム。支配はおごりへつながる、甘いワナ。チカラ持つ者は、次も欲しくなる。
領土拡大したくてしたくて、たまらなくなる。
今は支配の時代ではない、それなのにクニという支配のシステムを、まだ使い続けようとしている。
静かにむしばむ。支配の時代そのままの考えも、脈打つコトを止めていない。
感じるのは、ほんの僅かな違和感。まだ、支配の時代の中にいる。クニのシステムをとっている限り、違和感は漂い続ける。
はざまにいる。まだ支配の時代と、尊厳の時代に片足ずつ置いている。
戻るのか、進むのか。今はちょうど深いはざまに。