えすかれーしょん

いきぐるし

いきぐるし

満たされてしまった途端、おそいかかる、息苦しさ。

満たされるほどに、違和感が訪れ、けだるさだけが隣にいる。

満たされるコトなんかは、自分の目的じゃないと気づく。

そこにゴールなんか無い。でも向かう方向はいつも、自分が満たされる方と、決まっている。

とっても満たされたい。でも、満たされると、息苦しく物足りなくなって、しだいにムズ痒さであふれていく。

せっかく満たされても、また動き出す。全てをたたき捨ててでも、その息苦しさから解放されたい。

満たされたくて、満たされて、いきぐるしくて、たたき捨てて、また満たされたくてのくりかえし。

どうやら、満たされても、それはまったく価値を持たない。満たされたって、もの足りない思いだらけ。

価値はその満たされるまでの、真っ直中に隠れている。

その真っ直中をつくり出す為だけの、満たされたいという気持ち。

気づかないが、ひとりひとりの一日一日の真っ直中は、そのヒトだけの素晴らしい作品になっている。

-えすかれーしょん