いきぐるし
満たされてしまった途端、おそいかかる、息苦しさ。
満たされるほどに、違和感が訪れ、けだるさだけが隣にいる。
満たされるコトなんかは、自分の目的じゃないと気づく。
そこにゴールなんか無い。でも向かう方向はいつも、自分が満たされる方と、決まっている。
とっても満たされたい。でも、満たされると、息苦しく物足りなくなって、しだいにムズ痒さであふれていく。
せっかく満たされても、また動き出す。全てをたたき捨ててでも、その息苦しさから解放されたい。
満たされたくて、満たされて、いきぐるしくて、たたき捨てて、また満たされたくてのくりかえし。
どうやら、満たされても、それはまったく価値を持たない。満たされたって、もの足りない思いだらけ。
価値はその満たされるまでの、真っ直中に隠れている。
その真っ直中をつくり出す為だけの、満たされたいという気持ち。
気づかないが、ひとりひとりの一日一日の真っ直中は、そのヒトだけの素晴らしい作品になっている。