もどる瞬間
あったハズのお金が、この葉へともどる。
確かにお金はある。ただ、そのお金が沢山のヒトの手に渡りながら、いつの間にか増えている。
預けたり、貸したり、証券化したりと、お金が数字や紙に換わる時から、大幅に増えている。
とても気づきにくいが、この増えている分は、全てこの葉のようなモノ。
実際のお金ではなく、この葉。いつの間にかたくさんのこの葉が、お金のようになっている。
お金が人の手に渡り、手元にこの葉、相手にお金が残る。その相手も誰かにお金を渡し、この葉を得て、お金はぐるぐるグルグル回っていく。
お金はこの葉にするごとに増え、更にまだこの葉に換わる。この葉は、お金のような振る舞いをして、ヒトを化かす。
化かされている事にヒトは気づかず、この葉をお金と信じきっている。
たくさんのこの葉のお金におぼれ、いい夢に浸っている。
いつまでもいい夢を見ていられればいいけれども、誰かが本当のお金を必要とした瞬間、この葉のお金は、全てこの葉にもどる。
それが今の世界で起きている事。
あまりにもこの葉のお金を作りすぎて、いい夢を見すぎた。
それはこの葉なのだと、気づかなければ同じ失敗をくり返す不幸がまっている。
この葉のお金は、この葉にもどる瞬間がある。
夢から覚めて、周りにあるお金はみんなこの葉にもどっている。みんな化かされていた。
今世界の経済は、夢から覚めようとしている。あまりにもいい夢ばかり、見過ぎた。
それを許しすぎていた。この葉の経済は、活気に満ちているけれども、呆気なく崩れるモノ。
この葉にもどる瞬間がある。化かされずに、使いこなしたいもの、それがこの葉。