虚栄
ヒトは、虚栄とともに生まれてくる。
生まれつき、虚栄はもっている。表に出すかどうかは、別にして、虚栄を死ぬまで持ち続ける。
時に、それを盾として身を守り、時に、それを剣として相手を傷つける。
鏡に映った、その虚栄を自分自身だとそう思う。それで自己満足に浸る。
虚栄は自己満足の、自己陶酔。ヒトは、そのままの自分では、いられない。
そのままの自分自身はあまりにもみすぼらしい、そんな事を思ったりする。
自分に対しての嫌悪か、いや、逆にそのままの自分を肯定してしまう事への、恐怖かもしれない。
だからいつの間にやら、わけも分からず自分を否定するのかもしれない。
それだけ、ヒトは自分が大好きであり、大嫌い。
いや、嫌いであっても好きであっても、実は何も始まらない。自己愛も、自己嫌悪もその先にゴールはない。
ただ、好きか嫌いかがあるだけ。それだけ。
どれだけ自分を好きでも虚栄を張っても、そこからは何も生まれない。嫌いでも同じ。
そこには、そんなマヌケな自分がいるだけ。ヒトは、そして自分はマヌケ。
虚栄に意味はない。ただ、うまい事利用すれば、自分を改善出来る。
虚栄に利用されないように。虚栄は、自分を改善する為に使おう。